やわらかい場所

海野千賀
NPO法人子育て支援グループamigo事務局

今の活動に至るまでの生い立ち、プロフィールを教えてください。

仙台市で生まれました。父はキリスト教プロテスタントの牧師で、母はお茶の先生をしていました。
子どものときはやっぱり反発もありましたけど、大切にされてたんだなって今頃になって思います。みんながみんな同じような親ではないんだな、というのもなんとなく感じてわかりましたし、幸せだったと思います。
宮城の教育大学を美術の先生の免許をとって卒業して、でも教師にはならずに、東京で就職しました。おもちゃの企画の仕事でとても楽しかったのですが、妊娠をきっかけに退職しました。
当時は今のように産んでからも仕事を続けるのが当たり前という時代でもなかったのです。世田谷に住んでいたのですが、産後は泣いてました(笑)。夫が「いってきます」と出勤で家を出ると泣けてきて。それですぐ保健師さんに電話をしたら来てくれて。

「近くに産後支援の場所があるよ」と教えてもらってたどり着いたのが、今も関わっているあみーごでした。週一回のサロンをやっていたのでそれに出入りするようになって、子育て支援の活動を手伝うようになりました。途中ですこし離れたりもしましたが、11年くらい前にまた関わるようになって、それから今に至るという感じですね。
あみーごは関わる人みんなが、遠い親戚みたいな感じですかね。性格がよくて、気立てもいい人が集まっていて。わたしは産後の相談の電話を受けたりしているんですが、自分がそうだったように、子育て中の大変なお母さんのお話を聞いて、「いつでも来てくださいね」といって、あみーごのひろばに来てもらう入り口のようなことをしています。来るとやっぱりホッとする人が多いですね。相談していただいた方のお手伝いということもありますけど、わたしも助けられているし、やりがいもあって、楽しいです。

arTeaTreaTに関わることになってどんなことを感じましたか?

あみーごのひろばでお母さん向けの相談の仕事をしていると、あみーごのひろばに来ることができる方は、楽になるきっかけができてよかったなと思うのですが、自分で扉を開けて入ってくることのできる方は、心身ともにある程度元気な方なんですね。
でも近くにいるけれどもここまで来れない方もいる。保健師さんから「ひろばにつなぎたい」と連絡があるけれども、本人が来れなかったりする場合もあります。こちらもどう迎えていいかわからなかったりもしました。
そういった経験をしていたので、心身で障がいがあるお子さんとお母さんで、外に出づらかった人の入り口をつくるというarTeaTreaTの話をきいた時は、ぜひやりたいなと思いました。普段やっている親子の場所とはすこし違う、アートとイートとトリートという入り口もとてもいいなと。
はじめてみると、自分ができることももちろんあるんですが、同時に教えてもらうこともたくさんあるんです。知らないこともたくさんある。カラダやココロのことで知らないことがまだいっぱいあるし、お母さんたちもいろいろな経験をしていらして。子どもの人生を引き受けるお母さんたちの姿をみて、たくさん学ばせてもらっている、そういう感じですね。

これからどんな場になったらいいと思いますか?

来てくれるお父さん、お母さん、お子さんたち、そして関わるスタッフもみんながやわらかい気持ちで、居心地のいい場所になったらいいですね。とげとげしていなくて、居心地がよくて。
やわらかい、って万能だなあと思っていて。やわらかい場所にしていきたいですね。

ありがとうございました!

パーソナルな質問

Q:あなたにとってarTeaTreaTな一曲は?
Paris, Texas / Ry Cooder
Q:あなたの必殺技・特技は?
誕生日ケーキ作り(これ本当にマジ美味しいの)
Q:わたし実は○○なんです
最近エビアレルギーになってしまった。肝臓機能を上げて大好きなエビをまた食べたいと画策中。
その手法が正しいかどうかは勝手な自己判断
Q:マイブーム
変体仮名
Q:好きな漫画
『なんじゃもんじゃ博士』長 新太
Q:好きな匂いを一つ二つあげて下さい。
鳩居堂の「にほひ袋」のかおり
Q:もしできたら「やさしさ」を定義してみて下さい。
ちょうどいい感じでみまもったりかかわったりできること、かな。

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